無垢の床、漆喰(しっくい)の壁、そしてふわりと香る木の匂い。モデルルームや雑誌で見る自然素材の家は、理屈抜きに「いいな」と感じさせる魅力があります。しかし、いざ自分の家のリフォームに取り入れようとすると、ネット上の口コミや知人の話から、ふと不安がよぎることはないでしょうか。
「コーヒーをこぼしたらシミになる」「冬になると板の隙間が開く」「手入れが面倒で大変そう」。これらは、決して間違いではありません。工業製品である新建材に比べれば、自然素材には確かに手間のかかる側面があります。
しかし、その「デメリット」と呼ばれる特徴の裏側には、それを補って余りある「住まいとしての本質的な機能」が隠されています。ただの見た目や雰囲気だけで選ぶと後悔するかもしれませんが、素材の性質を正しく理解し、付き合い方さえ知っていれば、これほど家族に優しい素材はありません。
この記事では、長年木と向き合ってきた職人の視点から、自然素材リフォームのリアルなデメリットを包み隠さずお伝えし、それをどう捉え、どう解消すべきかを解説します。
【目次】
- 理想だけで選ぶのは危険。「プロが認める」3つのデメリット
- 「木が動く」のは不具合?実は家を守る大切な機能です
- 傷は「劣化」ではなく「思い出」。経年変化という価値観
- 技術でカバーできるデメリット、できないデメリット
- 京都仕込みの「木配り」で叶える、亀谷工務店の自然素材リフォーム
- 10年後、愛着の湧く家にするために
■ 理想だけで選ぶのは危険。「プロが認める」3つのデメリット

まず、プロとして正直にお伝えしなければならないのは、自然素材は「便利で安価な万能素材ではない」ということです。ハウスメーカーなどが標準仕様にしている「複合フローリング(合板)」や「ビニールクロス」と比較すると、明確なデメリットが主に3つあります。
一つ目は「コスト」です。材料そのものの単価が高いことに加え、施工に手間と時間がかかります。工場で均一に作られた製品を貼るだけの作業とは違い、一枚一枚の表情を見ながら貼っていくため、大工の手間賃(技術料)が必要となり、初期費用はどうしても高くなります。
二つ目は「変形」です。無垢材は呼吸をしているため、室内の湿度に合わせて膨張と収縮を繰り返します。その結果、フローリングの目地に隙間ができたり、場合によっては反り(そり)が生じたりすることがあります。
三つ目は「傷や汚れへの耐性」です。一般的なフローリングは表面が硬い樹脂などでコーティングされていますが、自然素材(特に無垢の杉やパインなど)は柔らかく、物を落とせば凹みますし、油や水を放置すればシミになります。「新築時のピカピカな状態を永遠に保ちたい」という方にとっては、これは大きなストレスになるかもしれません。
■ 「木が動く」のは不具合?実は家を守る大切な機能です

先ほど挙げた「変形する(動く)」というデメリットですが、私たちはこれを単なる欠点だとは捉えていません。なぜなら、木が動くということは、家の中で「天然のエアコン」として働いている証拠だからです。
梅雨時などの湿気が多い季節には、木が湿気を吸い込んで膨らみます。逆に冬場の乾燥した時期には、溜め込んだ水分を放出して縮みます。この呼吸作用(調湿効果)のおかげで、自然素材を使った室内は、ビニールクロスと合板で密閉された部屋に比べて、カビやダニの原因となる「結露」が圧倒的に発生しにくくなります。
「隙間が開くのは嫌だ」と思われるかもしれませんが、それは家族の健康を守るために木が湿気と戦っている姿でもあります。隙間は季節が巡ればまた戻ります。この自然のサイクルを「不具合」と見るか、「恩恵」と見るかで、自然素材リフォームの満足度は大きく変わります。
■ 傷は「劣化」ではなく「思い出」。経年変化という価値観

「傷つきやすい」という点についても、少し視点を変えてみましょう。無垢材が傷つきやすいのは、空気を多く含んでいて「柔らかい」からです。この柔らかさは、足腰への負担を軽減し、転倒した際の衝撃を和らげるクッションの役割を果たします。また、空気を断熱層として含むため、冬場でもヒヤッとした冷たさを感じにくく、素足で過ごせる温かさをもたらしてくれます。
硬くて冷たい床で傷ひとつない生活を送るのと、多少の傷はついても、温かく優しい肌触りの床で暮らすのと、どちらが豊かでしょうか。
また、工業製品は完成した瞬間が一番美しく、あとは汚れて古びていくだけ(経年劣化)ですが、自然素材は使い込むほどに色艶が増し、味わい深くなっていきます(経年変化)。子供がつけたおもちゃの傷も、10年経てば家族の歴史の一部となり、家の風景に溶け込んでいきます。傷やシミさえも「味」として愛せるおおらかさが、自然素材と付き合う上での一番のコツと言えるかもしれません。
■ 技術でカバーできるデメリット、できないデメリット

ここまで自然素材のデメリットについてお話ししましたが、実はその多くは「誰が施工するか」によって、許容範囲内に収まるか、致命的な失敗になるかが決まります。特に「反り」や「大きな隙間」に関しては、職人の技術力が大きく影響します。
木は一本一本、育った環境によって性格が異なります。乾燥すると右に曲がりたがる木もあれば、左に反りたがる木もあります。熟練の大工は、施工する前にこの「木のクセ」を見極め、反り合う力を相殺させるように配置したり、将来の動きを計算してわずかな余裕を持たせて固定したりします。これを「木配り(きくばり)」と呼びます。
この木配りができない、あるいはマニュアル通りにビスを打つだけの施工では、数年後に床が暴れて歩くたびに音が鳴ったり、建具が開かなくなったりするトラブルが起きます。「自然素材は扱いにくい」と言われる原因の半分は素材そのものの性質ですが、残りの半分は、素材の声を聴く技術を持たないまま施工してしまった人為的な要因にあると、現場では感じています。確かな技術があれば、デメリットを「生活に支障のない範囲」に抑え込むことは十分に可能なのです。
■ 京都仕込みの「木配り」で叶える、亀谷工務店の自然素材リフォーム

もし、あなたが神奈川県で「後悔しない自然素材リフォーム」を求めているなら、ぜひ株式会社 亀谷工務店にお任せください。私たちの最大の強みは、代表である私自身が京都で12年間、数寄屋建築や京町家建築という「木を極める世界」で修行を積んできたことです。
京都の厳しい現場で叩き込まれたのは、見栄えの良い仕上げだけでなく、数十年先を見据えた「木の見極め方」と「収め方」です。私たちは、ただカタログから選んだ無垢材を貼るようなことはしません。お客様のライフスタイルや家族構成、そして家の環境(日当たりや湿気)に合わせて、「ここは水回りだから湿気に強いヒノキを」「リビングには肌触りの良いスギを」といった適材適所の提案を行います。
また、私たちは施工して終わりではありません。無垢材の簡単なお手入れ方法や、万が一傷がついた時の補修方法(アイロンを使った復元術など)も丁寧にお伝えします。「手入れが大変そう」という不安を、「手をかける楽しさ」に変えるサポートをいたします。技術に裏打ちされた自然素材の家は、皆様が想像するよりもずっと快適で、頼もしい住まいになるはずです。
https://kameya-koumuten.jp/renovation
■ 10年後、愛着の湧く家にするために
リフォームは大きな買い物です。だからこそ、目先の安さや手軽さだけでなく、「10年後、20年後にどうなっていたいか」を想像して素材を選んでいただきたいと思います。
汚れひとつないけれど、どこか冷たく無機質な空間で暮らすのか。それとも、傷や色の変化を家族の歴史として刻み込みながら、夏はサラッと、冬は温かい木の空間で暮らすのか。もし後者に少しでも魅力を感じるのであれば、自然素材のデメリットを恐れすぎる必要はありません。
私たちは、技術と知識であなたの不安を解消し、理想の暮らしをカタチにするお手伝いをします。「うちの場合はどんな木がいいの?」「費用はどれくらい?」など、どんな小さな疑問でも構いません。まずは一度、私たちにご相談ください。本物の木の家が持つ心地よさを、ぜひ知っていただければと思います。

