歩くたびにフローリングがギシギシ鳴ると、床が傷んでいるのではないかと気になるものです。ただし、きしみの原因は一つではなく、木の伸び縮みや継ぎ目の擦れ、床を支える部分の状態などによって異なります。
音だけで「すぐに張り替えが必要」とは決められません。まずは鳴る場所、発生する時期、沈み込みや水濡れの有無を分けて整理しましょう。原因を決めつけず、修理を相談するための情報をまとめることが、無駄な補修を避ける第一歩です。
フローリングのきしみは表面と下地の両方に原因がある

木の伸び縮みで継ぎ目が擦れることがある
木質の床材は周囲の湿度によって伸び縮みします。その動きに伴って、床材同士の継ぎ目が擦れて音を出す場合があります。DAIKENも、木質フロアーの床鳴りについて、継ぎ目の擦れや木の伸縮が関係すると説明しています。
このため、季節によって鳴り方が変わることは、相談時に役立つ情報です。一方で、木の性質による音があるからといって、自宅で起きているすべての床鳴りを問題なしとは判断できません。以前と比べた変化や、ほかの症状も合わせて見る必要があります。
床を支える部分の動きが関わる場合もある
床材の下には、床を支える部材や下地があります。Panasonicは、接する材料が別々に動いて擦れることや、根太の強度不足、乾燥収縮による隙間などを床鳴りの原因として挙げています。根太とは、床を支えるために使われる部材の一つです。
表面の隙間だけに手を加えても、音の発生箇所が下地側なら解決しないことがあります。同じ「ギシギシ」という表現でも、必要な対処は床の構造と発生箇所によって変わります。音の種類だけで修理方法を選ばないようにしましょう。
参照:Panasonic「床鳴りする主な原因と対策について教えてください」
修理の前に鳴る場所と変化を整理する

原因を探すために床を剥がす必要はありません。普段の生活で分かる範囲を記録するだけでも、相談時に症状を伝えやすくなります。
- どの部屋の、どの位置で鳴るか
- 同じ場所を通ると毎回鳴るか
- いつから気になり始めたか
- 季節や床暖房の使用で変化するか
- 音以外に沈み、盛り上がり、隙間の変化があるか
たとえば「廊下の床が鳴る」だけより、「洗面所の入口付近で、普段歩くときに鳴る。以前より気になる」と伝える方が状況を共有しやすくなります。間取りに印を付けたり、無理のない範囲で動画に残したりする方法もあります。
大きな音を再現しようと強く踏み込む必要はありません。通常の歩行で分かる状態を記録し、音が出ない日もあるなら、そのことも伝えてください。発生する条件と、発生しない条件の両方が確認の手掛かりになります。
床の症状に加え、内装全体の修繕を考えている方は、当社の対応工事もご確認ください。
沈み込みや水濡れを伴うときは音だけの補修で進めない

以前と違う沈みや変形がある場合
歩いたときの感触が以前と変わった、特定の場所だけ沈みやすくなった、床の盛り上がりも気になる場合は、その変化を含めて相談しましょう。「音が止まればよい」と考えると、確認すべき床の状態が抜けてしまいます。
ただし、沈む感触があれば必ず腐食している、というわけではありません。防音用の直張りフローリングには、裏側のクッション材によって柔らかく感じられる製品があります。床材の構造に由来する感触と、後から生じた変化は分けて考える必要があります。
入居時から同じ感触だったのか、最近変わったのかを振り返ってみてください。床材の品番や施工時の書類が残っていれば、相談時に一緒に提示すると、確認の前提を揃えやすくなります。
水濡れの経緯や周囲の傷みも伝える
水をこぼしたことがある場所、水まわりに近い場所、変色もある場所では、いつ、どのような状態になったかを伝えてください。DAIKENは、長時間の水濡れや水気の多い手入れ、下地条件なども床鳴りに関係する場合があると案内しています。
変色だけで内部の傷みを断定することはできませんが、水濡れの経緯を伏せて音だけを相談するより、必要な確認について話し合いやすくなります。現在も濡れている、沈みが強く歩きにくいなどの場合は、無理に使用しながら様子を見るのではなく、状態の確認を依頼してください。
床表面の傷みも気になる場合は、フローリングの補修と張り替えを考える記事も関連情報になります。
補修剤やワックスで必ず止まるとは限らない

市販の補修用品を使う前に、対象となる床材と用途を確認してください。表面の小さな傷を直す用品と、床鳴りを対象とする用品は同じものではありません。見た目の補修ができても、床の下で起きている動きまで直せるとは限りません。
また、床の構造によって施工時の接着方法は異なります。Panasonicの説明でも、根太施工と直貼り床材では処置の条件が分かれています。そのため、原因が分からないまま継ぎ目へ接着剤を入れる方法を、どの床にも使える対策として考えないことが大切です。
自己判断で釘やビスを打ったり、床材を削ったりする前に、施工した会社やリフォーム業者へ相談しましょう。すでに補修剤やワックスを使った場合も、商品名、使った場所、使用時期を伝えてください。対処後の変化を整理すれば、これから確認する内容を共有できます。
床のガサガサや表面の剥がれが主な悩みであれば、フローリング表面の傷みへの対処をご覧ください。表面の傷みと床鳴りは、同じ症状としてまとめずに考えましょう。
部分補修か張り替えかは原因と範囲を確認して決める

床鳴りの修理は、最初から部屋全体の張り替えに決まるものではありません。音の発生箇所と床の状態を確認し、どこまで手を加える必要があるかを検討します。反対に、表面だけの補修では対応できない場合もあるため、工事を小さくしたいという希望だけで方法を固定しない方がよいでしょう。
相談では、提案された工事について「何を確認してその方法を選ぶのか」「床材だけでなく下地も対象になるのか」を聞くと、見積もりの範囲を理解しやすくなります。工事名だけを比較するより、直す対象が同じかどうかを揃える方が判断に役立ちます。
見積もりの説明では、現地で状態を確認する段階と、修理を実施する段階を分けて聞くと役立ちます。調査する範囲、調査後に工事内容を決めるのか、床を開く作業が含まれるのかを把握しておきましょう。まだ原因が確定していない段階なら、確定している作業と、状態によって変わる作業を区別してもらいます。
最近床を張り替えた場合は、施工した会社へ工事時期と発生した経緯を伝えてください。工事の前からあった音なのか、工事後に初めて気づいた音なのかも分けて記録します。施工時の資料があれば、現在の床の構造や材料を共有する手掛かりになります。
音が鳴る場所と施工する範囲が必ず一致するとは限りません。部分的に床を開く必要があるのか、仕上がりの色差はどう考えるのか、家具の移動が必要かも合わせて確認してください。工事内容が決まってから生活への影響を整理すると、準備の漏れを減らせます。
床のきしみを相談するときは症状と経緯を伝える
相談前には、鳴る場所、発生時期、以前との変化、沈みや水濡れの有無をまとめておきましょう。分からない原因を自分で特定する必要はありません。確認できた事実を伝え、必要な修理の範囲を検討することが目的です。
新築時や前回のリフォームからの経過、床材の資料、これまでに試した補修も、分かる範囲で共有してください。「音を抑えたい」「沈む感触も確認したい」「ほかの部屋も直したい」など、困っている点を分けて伝えると、相談内容が明確になります。
当社は横須賀市を拠点に、神奈川県を中心とした住宅リフォームを手掛けています。床や壁の傷補修を含む内装の修繕も扱っています。床のきしみが気になるときは、表面を直す方法だけで決めず、お住まいの状態と希望する工事についてお知らせください。
鳴る場所と気になり始めた時期が分かれば、相談の入口になります。

